
数字が合わないという理由で、団体の予約を断っていませんか。あるいは逆に、実は損をしている価格で団体ブロックを受けていませんか。多くの独立系ホテルが、まさに���の問題を抱えています。MICEホテル市場——会議、インセンティブ旅行、カンファレンス、展示会——は客室を埋め、飲食収益も大きく伸ばします。しかし価格設定を誤ると、より高い単価を払う個人客を締め出してしまうこともあります。このガイドでは、MICEの意味、その重要性、価格の付け方、そして個人客の収益を損なわずに伸ばす方法を解説します。的確な市場セグメンテーションは、各セグメントの本当の価値を知ることから始まります。団体ビジネスも例外ではありません。
MICEとは、Meetings(会議)、Incentives(インセンティブ旅行)、Conferences(カンファレンス)、Exhibitions(展示会)の頭文字です。世界共通で、組���化された団体旅行を指す用語です。一部のホテル関係者は、Events(イベント)のEを加えてMICE+Eと呼びます。
独立系ホテルにとって、各要素は次のような形になります。
MICEの宿泊客がOTA経由で予約することはほとんどありません。多くは営業チーム、またはRFP(提案依頼書)を通じて来ます。パンデミック前、世界のMICE市場は7,000億ドルを超えていました。2023年以降は力強く回復しており、独立系ホテルも実際にシェアを獲得しています。特に会議とインセンティブ旅行という小規模な領域で顕著です。
典型的なMICE予約には、3つの収益の層があります。
これらを合計すると、1人のMICE宿泊客は、個人客より滞在あたりの支出が大きくなることが多いのです。客室単価がベストレートを下回っていても、そうなる場合があります。これは、多くのオーナーが見落としがちな隠れた計算です。
MICEには、客室を早期に確保できるという利点もあります。1月に確定した3月のブロックは、稼働の見通しを与えてくれます。おかげで、人員配置やF&Bの発注、さらにはイベント前後の個人客向け価格設定まで計画しやすくなります。
ただし、そこにはトレードオフがあります。団体客室は、個人客に販売できない客室です。その日程で個人需要が強い場合、確保したブロックはかえって損失になりかねません。これがディスプレイスメント問題であり、独立系ホテルが犯す価格設定上の最大の過ちです。MICEが強い市場には、ニューヨーク、ロンドン、エディンバラ、シカゴ、マイアミ、ナパバレー(インセンティブ旅行)、コーンウォール(企業リトリート)などがあります。
団体価格の仕組みは、個人客向け価格とは大きく異なります。個人客向け料金は、需要に応じて日々変動します。団体料金は通常、単一の固定料金です。数週間から数か月前に交渉して決まります。
団体料金を決める際には、3つの要素があ���ます。
適正な団体料金は、同じ客室に個人需要がついた場合の支払意思額によって決まります。個人需要が160ドルまで達する状況なら、150ドルの団体料金は利益になります。個人需要が220ドルまで達する状況なら、それは収益の損失です。この比較をディスプレイスメント分析と呼びます。計算自体は単純ですが、実データが必要です。そして、それこそが多くの独立系ホテルに欠けているものです。
OTAが届けてくれるのを待っていても、MICE予約は獲得できません。団体を発注する側は、まったく異なる経路を使います。MICE収益を伸ばしているホテルは、自ら直接動いています。
独立系ホテルにとって、主なMICE獲得チャネルは次のとおりです。
独立系ホテルが大手チェーンをMICEで上回る理由は、多くの場合ひとつです。個性です。企業の企画担当者は、どこも同じような宴会場に飽きています。ブティックらしい個性、柔軟なメニュー、そして単一の窓口があれば、インセンティブ旅行やリトリートの受注は毎回勝ち取れます。
明確なホテルセグメンテーションの考え方があれば、どのMICEサブセグメントを追うべきか、どれを丁寧に断るべきかも判断しやすくなります。
MICE料金表は、団体価格設定のための虎の巻です。RFPへの回答を早め、見積もりに一貫性を持たせます。さらに、収益がかかった場面で営業チームが安値を提示してしまうことも防げます。
料金表には、次の項目を含めましょう。
料金表のうち客室ブロックの部分は、固定したままにしてはいけません。毎月、変動する個人客向け価格と照らし合わせて見直しましょう。団体からのRFPがピーク日程に重なった場合、その収益を守れるだけの下限を料金表に設定しておく必要があります。
アトリションはセーフティネットです。大きく予約した団体が、実際にはそれより小規模で来た場合でも収益を守ってくれます。多くのホテル契約では、アトリションは契約ブロックの80〜90%に設定されます。団体が50室を予約し、実際には35室しか使わなかった場合、その差分の支払いを求めることができます。
アトリションが重要な理由は、3つあります。
団体のピックアップは、毎週追跡しましょう。ピックアップとは、契約客室数に対する実際の団体予約数のことです。到着30日前の時点でピックアップが目標ペースを下回っている場合は、早めに主催者へ連絡しましょう。ブロックを縮小する代わりに、その分の客室を個人向け販売に戻すことも提案できます。双方にとって利益になります。
MICEビジネスは、独立系ホテルが対応できる中でも特に価値の高いセグメントのひとつです。ただしそれは、価格判断が勘ではなく実デー���に基づいている場合に限られます。すべての団体ブロックを個人需要と比較して価格設定しましょう。下限を守るアトリション条項を設定しましょう。季節に応じて柔軟に変わる料金表を作りましょう。この3つを実行すれば、MICE収益は賭けではなく成長になります。ダイナミックプライシングは、収益管理チームを丸ごと採用しなくても、こうした判断を下せるだけの需要インテリジェンスを独立系ホテルに与えてくれます。さらに市場ダッシュボードは、どのRFPにも自信を持って臨むための競合状況も提供してくれます。
MICEとは、Meetings(会議)、Incentives(インセンティブ旅行)、Conferences(カンファレンス)、Exhibitions(展示会)の頭文字で、ホテルが受け入れる団体旅行やイベントビジネスの4大カテゴリーを指します。Events(イベント)を加えてMICE+Eと呼ぶ場合もあります。独立系ホテルにとっては、会議、インセンティブ旅行、小規模なカンファレンスが最も関連性の高いサブセグメントです。詳しくは、当社のホテルセグメンテーションガイドをご覧ください。
はい、取れます。特に、会議とインセンティブ旅行のサブセグメントは、個性のある小規模な施設と相性が良い分野です。20室のブテ���ックホテルが、平日の閑散期に12室規模の企業リトリートを受け入れた場合、同じ12室を個人客向けに1室ずつ販売するより、総収益(客室収益+F&B+会場費)が大きくなることがあります。詳しい計算は、当社の価格戦略ガイドをご覧ください。
見込まれる団体収益(団体料金×泊数)と、見込まれる個人客収益(推定ADR×想定稼働率×客室数)を比較します。個人需要のほうが収益が大きくなる見込みなら、その団体は断るか、料金を見直しましょう。PriceLabsのHotel Dataを使えば、判断に必要な個人需要の状況を把握できます。
団体料金は、予約時点でおおむねBARより10〜20%低い水準に設定されます。この交換条件は、ある程度の値引きと引き換えに、ボリュームと確実性を得るというものです。高需要日程では、この割引幅を縮小するか、なくすべきです。そうしなければ、ブロックを埋めるために個人客収益を失うことになります。
個人客向け料金は、需要に応じて日々変動します。MICE料金は、滞在期間全体にわたって固定・契約された金額です。つまり団体料金には、平均客室単価だけでなく、その客室に個人需要がついた場合の支払意思額を織り込む必要があります。両者をつなぐ方法は、当社のダイナミックプライシングガイドをご覧ください。
RFP(提案依頼書)とは、企業のバイヤーやイベント企画者、業界団体が、会議やイベントの見積もりを依��するために複数のホテルへ送る正式な書類です。日程、客室ブロック、F&Bのニーズ、必要な会議スペースなどが記載されています。24時間以内に、個人客収益を守りつつ受注できる価格で回答することが求められます。MICE料金表があれば、この対応がしやすくなります。